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“巨大なキャリアのテーマパーク”
パナソニック株式会社のキャリア採用についてお話を伺いました。
“巨大なキャリアのテーマパーク”<br>パナソニック株式会社のキャリア採用についてお話を伺いました。

(2017.6.8更新)パナソニック株式会社 採用部 部長 萬田 弘樹様
インタビュー
入口にて

パナソニック株式会社 採用部 部長 萬田 弘樹様

―― 御社ではキャリア採用について、どのようにお考えでしょうか。


私たちにとって、人材確保は大きな課題となっています。パナソニックは2018年に100周年を迎えますが、次の100年を生き残り、さらなるエクセレントカンパニーになっていくために、一番のキーとなるのは優秀な人材を採用して、個人のスキルを強化、成長させることだと考えています。このままいけば、2030年には当社の人材が半減することが目に見えていますので、それに対応するためこの先10年間は新卒を一定数採用しながら、キャリア採用を強化する計画です。 2016年度は500名を超えるキャリア採用の方に入社して頂きました。この採用数は日本企業の中でも大きな数字だと思います。2017年度は期初の時点で各部門からは600名を超えるキャリア採用の要望があり、期末には恐らく700名を超える要望数になるのではないかと考えています。 新卒の採用数が約700名ですので、キャリア採用に対する部門の期待度は年々増していますね。


―― 御社の組織や採用には、どのような特徴がございますか。


パナソニックの特徴は大企業でありながら、中堅企業の集まりだということ。 デバイスから最終製品、システムなどいろんな事業を展開していますが、一つひとつの事業は巨大なものではありません。ですから、一人ひとりが経営者のような動きを求められます。私たちはそれを「社員稼業」と呼んでいます。「稼ぐ」という経営者の視点を持つ考えが社員に根付いており、その視点が定まっているため、非常に動きやすい環境があります。 また、キャリア採用では幅広い職種、幅広い年齢の方を求めていることも当社の特徴です。職種では研究開発、生産技術などのエンジニアはもちろん、人事、経理、法務、知財、営業まで幅広く募集しています。年齢的にも一般的には20代~30代のニーズが多い中、当社では幅広い年齢で募集を行っており、昨年度は50代の方にもご入社頂きました。社内カンパニーの社長にマイクロソフトの元社長だった樋口さんが就任したり、元SAPジャパンのバイスプレジデントの馬場さんが入社するなど、非常に幅広いスキルや年齢の方々が入社するようになっています。 実は採用部門のメンバーの約3割もキャリア入社者で、どの部門でもキャリア採用が当たり前で、今や“文化”になっていると思います。



―― 新卒採用の方とキャリア採用の方について、違いを感じられることはございますか。


違いは全く感じないですね。当社にはパナソニックが好きで来てくれている方が多く、それが違いを感じさせない要因のひとつのように思います。新卒採用もそうですが、キャリア入社者もやはりパナソニックの経営理念やビジョン、松下幸之助の考えが好きで来てくれている方がほとんどです。それも私たちのアイデンティティだと思います。


―― キャリア採用の方に対しても経営理念の研修をされていると伺いました。


2003年度からキャリア採用を強化していますが、当時からキャリア入社者向けの経営理念研修を実施しています。パナソニックが大事にしている考え方、松下幸之助が残してくれた考え方については、ある意味、新卒以上に共感してくれる方が多いですね。
善悪の判断、行動の指針、何かあった時に戻ってくる考え。ビジネスは時代によって変わっていきますが、経営理念は変わることがなく、パナソニックの社員が共通で持っている拠り所を入社すぐに学んで頂いています。
この研修は好評で、真剣に講義を聞いていますし、研修後は生き生きと思いを語ってくれます。それまでに過ごした環境にもよると思いますが、確固たるビジョナリーを掲げていることが、非常に目新しいと感じてもらえるようです。この経営理念が仕事をする上での“ものさし”になっていますね。
パナソニックは“スーパー正直”な会社で、その源が経営理念なんです。仕事の判断を行う時にも、「利益はこちらの方が大きくなるけれど、社会的にはこっちだ」とみんなが同じ選択しています。だからこそ、会社は100年続いている。会社を100年存続させるのは非常に難しく、100年続く会社には経営理念やビジョンがある。利益最優先の会社は瞬間的にすごく儲かるかもしれませんが、長くは続かないと思います。
キャリア採用で当社に入社される方は何も不安に思う必要はないと思います。 先ほどもお話しした通り、風土的にキャリア採用は当たり前の文化になっていますし、昇給も昇格も新卒と何一つ変わりません。キャリア採用の方を教育する仕組みも整っています。だからこそ、500名もの方々をお迎えすることができるのです。
また、もともとパナソニックは人を大事にする会社で、「モノをつくる前に人をつくる」という考えがあります。人に温かく、新卒採用・キャリア採用に関わらず、何でも聞くことができる環境があり、同じように育成しています。
会議室の棚には製品がずらり
取材中


―― 御社ではどのようなキャリアパスがあるのでしょうか。


パナソニックは世間のイメージよりも、すごくフランクな会社だと思っています。一人ひとりの権限も大きく、キャリアを自ら形成できる環境があります。 私自身も海外トレーニーからキャリアをスタートさせましたが、その後は、事業部の人事や本社でのキャリア採用の立ち上げ業務、その後シンガポールで現地法人での人事責任者など人事としてのキャリア形成を行ってきました。また、社内ベンチャー制度に応募し、会社を設立し5年間経営に携わったこともあります。
当社にはキャリアを自分で選択できる制度がたくさんあります。例えば新たな人材を必要とする事業部門が、求めるスキルやレベルを明確にした募集内容を社内イントラに掲載し、それに社員が応募できる「スキルe-チャレンジ」や、スキルを希望先の事業部門に直接アピールし、新たな仕事にチャレンジできる「スキルe-アピールチャレンジ」もあります。自らの「スキル」を武器に、自分のキャリアは自分でつくるための、いわばFA制度です

私は、パナソニックは「巨大なキャリアのテーマパーク」だと思っています。会社を辞めなくても、できることがいっぱいあり、それを実現できる制度もありますからね。
また、当社が展開する事業のスピードは速いです。だから、この事業に居れば安泰だという考えの方は向かないと思います。自分なりに常にスキルアップすることに取り組み、万が一、所属する事業が縮小した時にも、他部門から声がかかる様に自己努力し、スキルを向上させ、マーケットプライスを上げていこうとする方には最適な環境があります。キャリアでも、最初の配属部門で3年働いた後「こちらの方が自分のスキルを活かせる」と次の部署へ移動する方もいます。
キャリア形成の面では、「NEWコミュニケーション・プログラム」という目標管理制度がしっかりと運用されています。これは、自らキャリアをつくる「キャリアUPプラン」、自らターゲットをつくる「ターゲットプラン」の2つからなります。1年間の目標を設定して中間チェックを行い、最終評価を上司と確認します。その際に自らのキャリアやスキルを確認した上で、「今すぐしたいこと」や「3年後にしたいこと」など家庭の事も含めて、「ありたい自分」「なりたい自分」に向けた今後のキャリア開発の方向性や具体的チャレンジの選択肢について、上司と本人が共有するのです。 当社の上司はメンバー全員のキャリアプランを把握し、キャリアの次の展開や育成方法をすごく真剣に考えています。私自身も、部下には「3年後にこれをやりたいなら、ここまでにこのキャリアやスキルを身につける必要がある」逆にそれができないと「希望する部署には受からない」とはっきり伝えています。


―― ワークライフバランスについてはいかがでしょうか。


常にキャリアに向き合い、社員のキャリアパスはもちろんライフパスも大切にしている会社だと思います。 女性社員も出産後、育児休業を取得し、復職することが当たり前になりました。今後は働き方についても、先進的なことをどんどん取り入れていきたいと考えています。仕事の効率を高め、密度を濃くするにはどうすればいいのかといったことを突き詰めていきたいです。 人によってキャリアパス・ライフパスは違います。その多様性を更に認め合うようになっていくべきだと思っています。我々のただ一つの共通点は「違う」ということ。一つのビジョンの元に集まっているけれど、それぞれ置かれた立場は違う。この「違う」という共通点を認め合い、それぞれのライフパスにも向き合っていきたいですね。
当社のブランドスローガンは「A Better Life, A Better World(ア・ベター・ ライフ、ア・ベター・ワールド)」このスローガンの「A」には一人ひとりという意味が込められ、「Best」ではなく「Better」には飽くなき追及心が込められています。一人ひとりに向き合う、そんな思いを持っている会社です。


―― キャリア採用ではどのような方を求めていらっしゃいますか。


パナソニックはより良いくらしとより良い世界の実現に貢献でき、仕事を通じて挑戦・成長できる会社です。 そんな当社がキャリアの方に求めるのは「チャレンジ・変革・尖った強み」。世界と戦うために必要な「尖った強み」を持っていること。パナソニックで夢をもってチャレンジし、変革のリーダーとなって欲しいと考えています。
また、パナソニックという会社をある意味うまく利用できる人も歓迎です。入社がゴールではなく「巨大なキャリアのテーマパーク」である当社を利用して「変革したい」「何かにチャンレンジしたい」という思いを持って、自分の専門性をベースに「こんなことがしたい」という目標を持って向上できる人材が活躍できる会社です。 「会社が求めているものを叶えてあげるので、私のやりたいことを叶えさせてください」といった「会社とWin-Winの関係」を築ける方、「パナソニックでこんなことできませんか」「AIのスキルをパナソニックの製品で活かしたい」そんな風に「ありたい自分」「なりたい自分」を自分で語れる方に期待しています。


―― 本日は、貴重なお時間をいただきまして、ありがとうございました。